都選抜合宿
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「都選抜の選抜合宿のマネージャーをお願いしたいの」
有希に連れてこられた喫茶店でいたのは、飛葉中の監督だった。
後で聞くところに寄ると有希は、この監督を尊敬しているらしい。

都選抜の話は、聞いていた。
不破も呼ばれたって言ってたし。
他には、水野君と風祭君もか。
克ちゃんも選ばれているんだと、そういえば数日前電話で聞いたな。
嬉しそうに報告してくれた。
たぶん、都選抜の選抜合宿に選ばれるってだけですごいんだと思う。
よくわかんないんだけど。
どうしようかと思ったんだけど、暇なときは絵書いても良いって言われてちょっと惹かれてしまった。
しかも、有希にも行っておいでといわれてしまって。
というか、どう考えても断れそうに無い雰囲気でした。
……正直すこし怖かった。

「見ろよ、あいつら芝生なんかではしゃいでるぜ」
打ち合わせのために、早く来たは良いけれど打ち合わせが思った以上に早く終わったので外に出てみた。
そしたら、芝生に転んでいる風祭君と誰？
それを見守る（？）水野君と不破。
そして、近くにいる３人組。
さっきの台詞はその３人組のうちの一人。
「カッペ丸出しー！」
けらけらと笑う。
それでも、風祭には嫌みは通じないみたい。
｢｢せっかくの嫌みも通じないとみじめだな｣｣
ふと呟くように言ったら、不破と台詞がかぶった。
考えている事は一緒か。
私の台詞にはじかれたように、皆が私を見る。
うわー、なんだろう。
「うわっ！？なんでいるんだよっ！」
一瞬流れた沈黙をつぶしたのは水野くん。
「なんでって───」
「こるぁガキども！！」
答えようとした私の台詞は、見事おじいさんの台詞でかき消された。



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