やって来たのは、河川敷の屋台のおでんだった。
皆は斜面に座りながら、仲の良いもの同士座ってる。
私は何時も通り不破の隣に座っているはず、だった。
それが何故か屋台で松下コーチの隣に座っているんでしょうか。
いえ、理由はわかってます。
普通に、不破と座ろうと思ってたら松下コーチに言われたから。
「ありがとうな」
いきなりそういわれて、よくわからないといった顔をすれば。
「不破と野呂のことだ」
「私、何もしてませんけど?」
「……そう思うんならそれでも良いけどな」
そういってにやりと松下コーチが笑う。
でも、礼の言われるようなことはしてない。

「僕が駄目だって言えば良いんだー!」
ふと、聞こえたのは野呂君の声。
ああ、完全にドツボにはまってる。
「松下コーチ」
私がそういうと、行ってこいといわんばかりに目線で合図された。
私が、野呂君と風祭君の所についた時には風祭君の話は終わっていたらしく野呂君はうつむいてた。
「ねぇ」
「あっ、先輩」
私の声に一度、顔を上げるものの、再びうつむく。
「……どうせ、先輩も僕が悪いと思ってるんでしょう!?」
ああ、不破と仲良いからそう思われてるんだろうな。
でも、あれはどちらも悪いと思ってる。
まぁ始めに言い出した分不破が悪いのかもしれないけど。
不破は謝ったわけだしね。
「そんなことないよ」
「そんなことあります!どうせ僕が悪いんだ」
そういうとがばっと立ち上がる。
「……ねぇ、君は何をそんなに焦ってるの?」
「焦ってなんかいません!」
嘘だ。
焦ってる。
理由は多分、ぐんぐん風祭君が進んでいってしまうから。
すごい勢いでチームが進化して行くから。
「焦るなとは言わないけど、よく考えて。
何が出来て、何が出来ないとか、大切なのはそんな事じゃないよ。
大切なのは、何がしたいかだよ」
「!っあなたにはわかりません!絵も上手くてサッカーも出来る、あなたには!」
そういって、野呂君は走り去ってしまった。

少しやりすぎたかな?



END

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