葉戦




「はは、諦めろ藤代、は選手は覚えてない」
まぁ、確かにその通りだけどね。
そのことでますます落ち込んじゃったよ、彼。
、こっちは藤代。うちのエースストライカーだよ」
「藤代誠二、武蔵野森2年。これから覚えててよね!」
よろしく!と元気よく言われた。
藤代、ふじしろ……どこかで聞いたような気がする。
誰かがその名前を言ってたような気がする。
誰が……?
たしか……。
「不破がそんな名前を言ってたような?」
「えっ、不破の知り合い?」
「あ、うんクラスメート。
私、上水2年の
「ねぇねぇ、キャプテンとはどんな関係?」
なんか凄く、わくわくしてる犬のように見えるのは気のせいかな〜。
「俺とは幼馴染みだ、藤代」
私の代わりに克ちゃんが答えてる。
へぇ〜と、感心したように藤代君が呟く。
ちゃんはさ、やっぱ、上水の応援だよね〜?」
いきなり、名前呼び……。
別に良いんだけど。
「はっきり言うとどっちの応援でもないかな〜、不破は応援してるんだけど」
「えっ、上水のマネージャーじゃないの??」
「違うよ」
さっき言ったじゃん。
藤代君のオーバーリアクションに思わずくすくす笑う。
「だから、楽しい試合が見られればいいかなーって」
こんな事、水野君や小島さんに聞かれたら怒られるだろうけどね。
「そやったら俺に任せてや〜」
私の名前を呼んでこっちへ来るのは佐藤君。
「……あっちにいなくて言いわけ?」
「ええねん、ええねん」
ひらひらと手を振ってそう答える。
「ふーん、怒られるよ?」
王子あたりに。
「それより、ちゃん俺にアドバイスくれへん?」
にかっと笑いながらそうのたまった。
アドバイスねぇ。
「因縁の井上さんとは、とりあえず前半は直接対決はないと思うよ」
「なんでなん?」
「んーと、井上さんでは佐藤君はちょっと荷が重い感じがするんだよね。
それに、あそこまであからさまだと冷静にプレーできそうにもないしね」
だから、前半は直接対決にはならないと思う。
たぶんね。



NEXT

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送