王子様とお



部活が終わって部室で着替えている時にふと不破が口を開いた。
「ところで、水野のお姫様とは誰なのだ?」
「はぁ!?」
水野の声に反応して皆の視線が水野の方へ集まる。
「水野のお姫様とは誰なのだ?」
「不破ッ、お前、何言って……」
「何や面白そうな話してるやん、センセ」
焦っている水野の肩に手を置くシゲ。
妙に楽しそうだ。
「シゲ、放せ!
不破、一体何の話をしてるんだ?」
少し落ち着いてきた水野がシゲの手を払い不破に聞いた。
「ふむ、今日クラスの女子が水野のことを『王子様』と呼んでいたのだ」
「それならうちのクラスの奴も言うてんで」
「それで、何故そうなのかに聞いたところ教えてくれたのだ」
「それがどうして『お姫様』に飛ぶんだよ!?」
呆れ気味に水野が言う。
に、もそう思っているのか聞いたところ、
『王子様にはすでにお姫様が居るみたい』だと言ったのだ」
「なっ!」
不破がそう言った途端水野の顔に朱色が帯びた。
「へぇ、ちゃんもよう見とるんやなぁ」
感心したように呟くシゲ。
「佐藤は誰か分かるのか?」
「そりゃあ、まあな」
不破に答えつつ、にやにやと水野をからかうシゲ。
コンコン。
「はい、あっさん。」
ノックの音に対して風祭がドアを開ける。
ドアの向こうにいたのは先ほどから名前の挙がっていただった。
「何か騒がしいね?」
!」
「何よ、王子?」
「王子って呼ぶなって言ってんだろ!
……ってそうじゃなくて、何で、いや、あの」
何か言いたげな水野に、何が言いたいのかさっぱり分からないだった。




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