都選合宿
5



何とか残ってたご飯を食べ終わった。
グランドに行こうかとも思って出入り口まで来た。
しかし、ドリンクがまた用意が出来ていないだろうと思い、戻った。
戻ってみれば案の定。
というよりこの部屋に来た形跡すらないってどうなんだろう。
場所知らないわけはないよね。
遅刻してても予定表は配られてるはずだから、あれに場所とかも全部かかれているはず。
ってことは、ただ単に来なかっただけか。
タオルを冷蔵庫に入れて冷やしてる間に、作ったドリンクをクーラーボックスに入れる。
もてる分だけを持って、グランドまでの道のりを歩く。
一人で持つ量じゃないもんなぁこれ。

何回か繰り返して持って行った。
最後に冷やしたタオルを持って行くと昼前と同じ景色が広がっていた。
またか。
そう思いつつも、タオルを配る。
ちくちくと刺さる視線はさっきよりも多い。
「大丈夫か?」
「大丈夫よ」
心配して聞いてくる克ちゃんに笑顔で答えてからになったかごに向かう。
「っ!!」
後ろから克ちゃんの声が聞こえて振り返ると見えたのはこっちに向かって飛んでくるサッカーボルとに
やついてる選手達。
成る程、こういう手でくるわけね。
受け止めようと手を出しかけたが、ボールがくる前に黒い陰に遮られた。
バシンッ!
「……不破?」
「なんだ?」
名前を呼べば、ボールを片手に振り返った。
「ありがとう」
そうお礼を言う。
!不破!」
駆け寄ってくる克ちゃん。
「無事で良かった」
克ちゃんはほっとしてる。
ボールが来た方向を向くと気まずそうにしている人たち。
犯人ってバレバレだよ。
「不破、貸して」
不破からボールを受け取る。
「ずいぶんとコントロールがなってないのね」
そう、にこりといってボールを足下に向かって蹴り返した。


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