くほく



「あっ、ハグリットー」
皆の中からハグリットを見つけだした私はハグリットに走り寄って抱きついた。
「おお、か。」
ハグリットが私の頭をポンポンと撫でた。
ああ、なんか落ち着くなあ。
「「姫!」」
ハグリットに抱きついているのを無理矢理はがされ、私は連れ去られた。
グリフィンドールの問題児、フレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーに。
「フレッド、ジョージ離してー」
二人はいつも私にかまってくる。
自称私の騎士らしい。
騎士は別にいいんだけど、私が姫っていうのが、ねぇ。

二人に連れ去られ、やっと止まったかと思うと、沈黙が漂った。
「フレッド、ジョージ……?」
もしかして怒ってます?
「姫、どうしていつもいつもハグリットに抱きつくんだい?」
「僕たちには一回も抱きついてくれたことがないのに」
「「姫は僕らよりハグリットの方が好きなのかい?」」
捨て犬みたいな目で二人は私に尋ねた。
ああ、そういうことか。
「ハグリットに抱きついているとほくほくするの。」
「「ほくほく?」」
「んー、何ていうか安心するっていう感じかなあ」
それを聞いて二人はますます落ちこむ。
「でもね、二人に抱きつかれると」
私はゆっくり二人を抱きしめる。
「……ドキドキするの。」
「「姫!」」
そう言って二人が私を抱きしめた。
私はあわてて二人を押し戻す。
「姫、どうなさいましたか?」
「顔が赤いですよ?」
「「一体どうして?」」
「あなたたちのせいでしょう」
フレッドとジョージは顔を見合わせて笑みをこぼした。
「我々のせいですね、姫」
「そうよ」
「我々は姫を守る騎士」
なんか逃げた方が良さそうね。
私は二人から逃げ出すかのように走りだした。
「「我々が責任をとらなければ!」」
二人は自己完結をして追いかけてきた。
「とらなくていいーー」

その後私の健闘もむなしく、二人に捕まり、さんざん抱きつかれたのはいうまでもない。


END

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